The Society of British Culture

2001年夏の英国記 14.Malmesbury(5)

Malmesbury(承前)

パブ(4):おまけのパブ用語

滞在中にパブにまつわるちょっと面白い言葉をいくつか覚えたのでご紹介したい。日常生活には必要ないことばばかりだけれど、意外に役にたつ(かも?)。

bar(バー)

カウンターのこと。日本で言う飲み屋の一形態である接客付飲食店の「バー」とは全く違うが、語源は一緒かもしれない。
滞在中ラジオニュースを聞いていたときMilochevic behind the bar」というフレーズが聞こえ、「ミロシェビッチ(元大統領)がカウンターの後ろで何やってんねん?」といぶかしんだことがあった。この場合は「棒」という意味のバーであり、「監獄に入っている」と意味に使うらしい。納得。

land lord(ランドロード)

パブの経営者のこと。日本の居酒屋で言えば「大将」みたいなものか。やはり一国一城の主といったイメージなのかな。雇われ店員は「パブリカン」。
 Rose & Crownのランドロードのおじさんはいつ行っても必ずバーの後ろで赤い顔をしてビールを注いでいる。バーの席で僕がちびちびやっていると、自分用のマグカップを飲み干しては自ら注ぎ足しているのが見える。お客よりよっぽどペースが速い(おじさんそれは店のビールでしょうが)。The Smoking Dogでは大抵若い女性パブリカンだったが、Rose & Crownはおじさんの他にはプロレスラーみたいなパブリカンとギョロ目の犬しかいない。このあたりもそれぞれ店の個性なのだ。

local pub(ローカル・パブ)

良く行く店のこと。日本でいう「行きつけ」みたいなもの。イギリス人は必ず自分のローカル・パブを持っていて、そこへ行けば示し合わさなくても誰か知り合いに合えるという。僕の場合さしずめRose & CrownとThe Smoking Dogがそうだったのかな。
そういえば授業の後Rose & Crownに立ちよって飲んでいたら、学校からパブに電話があって呼び出されてしまったことがあった。どうにもローカルパブ・ネットワークはすぐに広まるようである。

pub crawl(パブ・クロール)

一晩に複数のパブに行くこと。日本でいう「ハシゴ酒」。イギリス人は這ってでも酒を飲むのであろうか。
 僕以外の生徒全員がフランス人という週があった。しかも揃いも揃って酒好きで、授業が終わると必ずパブに飲みに行っていた。このとき一晩で最大4件のパブを回り、パブ・クロールの実践体験をしたものである。今思えば、最後の週に金欠になったのは、この週の飲み代が響いていたような気がする。しかし一番楽しかった週でもあった。

draught beer(ドラフト・ビール)

ビン詰めされていない、樽から直接注いで売られるビール。ビン詰めされているものはbottled beer。日本の居酒屋の「生ビール」「(瓶)ビール」の区別に近い。 元々動詞のdraw(ドロー;引く)の名詞形で、樽から「引っ張」って注ぐことからビールの呼び名に変化したということ。イギリスのスーパーには色んな缶ビールが売っており、そのラベルによくdraughtと書いてあったので、学校の先生に「ドラフトって何ですか?」と聞いてみるとそう答えてくれた。でもちょっと待て、ならば缶ビールにdraughtと書くのは矛盾しているのではないのか?との疑問が当然浮かぶが、最近の目覚しい技術進歩により、ドラフトに近い味わいを出せる缶ビールの製造が可能になったことから、それらにはdraughtを冠してもよいとのことらしい。確かに缶入りの「guiness」と「draught guiness」は全く味が違うので、飲み比べてみていただきたい。日本の缶入り「生」ビールもこのような理由によるものなのだろうか?

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