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2001年夏の英国記 5.Wales(2)Gawer半島東岸ののどかな港町Gower半島の入り口の街、Swanseaに到着したのはもう午後9時をまわった頃。さすがにそろそろ宿を考えたほうが良いと思ったので、手っ取り早くSwanseaにて探すことにした。この街はとても大きな街であるが、たいして観光する場所もないので特に滞在するつもりもない。海岸沿いの脱出しやすいところで宿を探しているとたくさんのB&Bが見つかった。空きも多そうで、とりあえず今夜の宿は確保できそうである。しかしどうもあまり良い宿に巡り合わない。数が多いのは結構なのだが、どこも似たり寄ったりであまり愛想も良くない。ちょっとロンドンはビクトリア駅付近のB&B街を思い出させる。しかし値段は安い(£15前後)ので適当なところに決めて寝ることとした。でもやはり前払いであった。 翌朝、くもりがちではあるが雨は完全に消えた。この分では午後からは回復が望めそうである。TICに寄って近所の地図を手に入れた後、まずは海岸沿いを南下して、次の港町、Mumblesへと向った。 MumblesはSwanseaをコンパクトにしたようなのどかなのどかな港町。この街の海岸沿いを走っている頃には少し青空も覗くようになっていた。ご機嫌なドライブである。BGMはもちろん「イエロー・サブマリン」。この曲を流したいがため、Swanseaでサントラを購入したのである。 まずは定石通りMumblesのTICで情報を仕入れることにした。ここのTICのおばさんはすご腕で、僕がウェールズの海岸と城に興味があると言えば、すぐさまきれいな海岸リストとウェールズの城リストを地図付きで探し出して来てくれた。道順の教え方も手慣れたものである。まことに役立つTICなのである。時間があればもう少しゆっくり回りたいようなのどかな雰囲気のある町であったが、先を急ぐことにした。 ウェールズの古城めぐり今回のウェールズ旅行は2つ目的がある。1つはその自然に触れること、そしてもう1つは、ウェールズに残る中世の城を訪ねることである。 ウェールズにはアーサー王伝説にあるように、中世の頃に多くの城が存在していた。現在も使われているものは少ないが、その古城跡は今も当時の様子をうかがわせながら数多く残っている。奈良という古臭い田舎に産まれたせいか、僕は遺跡を見るのが大好きで、英国の古い時代をしのばせるウェールズを旅すれば、古城めぐりは必須なのである。 まず向ったのはTICのすぐ近くにあるOystermouth Castle。TICのおばさんは「この近くにもお城があるわよ」という程度で特に推薦はしなかったが、せっかく近くなので行ってみた。このお城は丘の頂上にあって、城門の前に立つと町が一望できてなかなか楽しい。確かにお城自体は週末なのに公開もされておらず、特に美しいといったお城でもないが、町のシンボルのような感じで地元民の憩いの場となっているようである。 次に向ったのはGower半島南岸を西に1時間ほど走ったところにあるOxwich Castle。ここにたどり着くには少々苦労した。先程もちょっと書いたがイギリスの道路標示は直前まで現れないので時々見逃すことがあるのである。方向感覚には自信のない僕であるが、距離感は割とあるので時折「行き過ぎたんじゃないかな?」と思って地図を見て確かめると大抵行き過ぎているのだ。このときも例にもれず、何度も曲がり道を曲がり損ねては戻りを繰り返していた。城に近づくにつれ道がどんどん狭くなり、車2台はおろか1台通るのも無理なんじゃないかって道を決死の覚悟で突き進む。対向車が来たらどうしようもない。100メートルおきくらいに一応よけるためのスペースが設けられているが、そこまで戻るのも苦労しそうだ。何しろ前に進むのもためらわれる道なのだ。路肩は昨日の雨で泥だらけだし、ウィンドウに木の枝はぶつかり放題。結局1台も対向車に出会わなかったのは幸いであったが、そうすると本当は今の道は車道じゃなかったのでは?と疑問に思ってしまうのであった。 次の日はGower半島北側のWeobley Castleに向かった。これまた狭い道を通ってたどり着いたのはまたもや海を見下ろす丘の上に立った石造りの城。こちらはちょっと城塞っぽい雰囲気をかもし出す、高い砦のようなお城である。城の背後はちょっとした傾斜をもつ斜面と、そこから海へと続く湿地帯。なるほどこれなら背後から攻めるのは難しいかもしれぬ。今はその湿地帯も羊がうろつく牧草地へと開発(?)が進んでいるようだが。お城、羊、海となかなかにのどかな風景が一望できるお得な場所である。 最後に向かったのはRaglan Castle。ウェールズ南部に広がるBrecon Beacons国立公園を突っ切った後、イングランドとの国境手前に現れる非常に美しい城である。僕はずいぶん遅い時間に着いたので中に入らなかったのだが、外から見ているだけでも満足であった。2日間で4つの城を巡ることができたのは上出来であった。TICのおばさんに感謝である。 |
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