■映画(鑑賞後)




cover メメント
ご紹介くださった方 JOSHさん
ご紹介コメント 「観客に主人公の男と同じ情報、つまり10分しか記憶が持たない範囲の情報しか与えずに物語を進め、最後にすべてがわかる仕組みの脚本が見事。」とのことでした。
よしてるの感想 [物語]
妻を殺されて以来、記憶が10分間しかもたなくなった男。人に会うとインスタントカメラを撮りメモをとる。絶対に忘れてはいけないことは体に入れ墨にする。そんな男は妻を殺した犯人を見つけだし復讐することを生き甲斐にしているが・・・

[感想]
夜遅くお酒を飲みながら・・・という状況ではこの映画を観ないほうがいいかもしれません。「10分しか記憶がもたない」なんてシチュエーションを体験するのですから、頭がすっきりしている時に観るべきでしょう。しかもこの映画では、物語が逆順に進むという構成になっています。最初の10分が終わると、その前の10分のエピソードに続くという仕組みなのです。

こんな話を聞くと、相当複雑な物語だとお思いになるかもしれませんね。たしかに私も、始まって少しの間はこの映画の世界についていけるかどうか心配でしたが、徐々に慣れてきました。そして気がつけば、完全にこの歪んだ世界にはまりこんでいました。

自分の残したメッセージを含め、誰を、何を信用していいのかがわからないまま物語は進みます。それでも徐々に謎は見え始め、そして最後にはすべてが明らかにされる。この仕組みは、たしかに斬新で見事。この構成だけを取り上げても充分に観る価値のある作品だと感じました。

そしてその仕組みを離れても、人間が生き甲斐を持とうとする力、そしてそこから生み出される悲劇について考える機会が得られたのも収穫だったと言えるでしょう。見終わって爽快になるタイプの作品では決してありませんが、独特の感覚に酔い、人間の業のようなものを再確認することができる点で観てよかったと思えました。(2004.6.20)

ちなみに、この映画に強い影響を受けたまんががあります。荒木飛呂彦「ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン」16巻に出てくるエピソードです。刑務所を脱獄しようとする主人公をはばむ刑務官ミューミュー。彼女の使うスタンド(超能力)「ジェイルハウス・ロック」は「相手が3つ以上の新しい情報を記憶させない」というもの。「メメント」では「10分しか記憶を保てない」でしたがそれと非常に似ていますよね。しかも、このスタンドに攻撃されて以来、主人公は忘れてはならないことを体にメモしたり、汚された食べ物をだまされて食べさせられるなどもう完全に「メメント」そのものの状態。ただしこの刑務官を倒すときは、このまんが独特のアイデアを見せます。

この情報はMAXさんからいただきました。ありがとうございました。(2004.7.13)

cover es(エス)
ご紹介くださった方 遙香さん
ご紹介コメント 「この間のメールでやたら多くお勧めビデオを紹介しましたが、全部取り消す勢いの映画をみました。」とのことです。
よしてるの感想 [物語]
1971年、アメリカのスタンフォード大学で実際に行われた実験とその結果を、舞台を現代ドイツに置き換えて描いた作品。
新聞広告で被験者を集め、模擬刑務所で囚人役と看守役になる。ただそれだけの実験なのに、双方の行為は次第にエスカレートしていき・・・アメリカではこの実験は、以後禁止されているそうです。

[感想]
この実験の結果は映画を観る前から知っていました。それを初めて耳にしたときは、なんでそこまでいく?と疑問に思ったものです。しかし実際に映画を観てみると、信じがたい結果に至るまでの過程をかなり自然に、そしてリアルなものとして受け入れられました。人間は、昨日まで考えたこともないような残虐な行為を自分からすすんでやることができうるものなのですね。
一方で、人間、自尊心がどれほど重要なものなのか、それが傷つけられたときどうなるのかを、改めて突きつけられたような気もしています。

歴史を眺めても、日々のニュースを聞いても、「ふつう」だったはずの人間が同じ人間に対して想像を絶するほど残虐になってしまう事件がうんざりするほど見つかります。今まではなぜそんなことが起こってしまうのかいまひとつピンとこず現実感がなかったのですが、この映画を観てからはそれがなんとなく理解できるようになり、現実感をもって受け止められるようになったと感じています。興味深い映画を紹介してくださってありがとうございました。(2004.18)

アントニアの食卓
ご紹介くださった方 高校3年の時の同級生。同窓会で会ったとき、勧めてもらいました。
ご紹介コメント 女性監督が作った女性のための映画という感じだけど、すごく感動したとのこと。
よしてるの感想 [物語]
戦後すぐ、アントニアが娘を連れて故郷に帰ってきた。最初は冷たい視線を投げかけた村人も、次第に彼女の包容力に解きほぐされていく。障害者、数学の天才、同性愛者などすべての人々を包み込んでいく彼女の4代にわたる物語。

[感想]
男性の私でもエネルギーを与えられるような作品でした。女性だともっと共感できるのかもしれないけど、男でも充分感銘を受けることのできました。

舞台となっている村の様子は静かで、出てくるのも社会的には弱い立場の人々なんだけど、彼らが自分たちを変えてしまうことなく生きていくさまは、強い力を感じさせるものでした。この人たち強いなあと何度も思った。自分たちの持っている「特徴」を一切否定せずに暮らしているところが。

でもこの作品の一番好きなところは、こういうことを説教臭さなしに描いていっているところです。だからすっと心に響いたのかなと思っています。

村の人々がみな一癖もふた癖もあるところ、彼らが自分たちのペースでしっかりと生きていっていること、でも唐突に死ぬこと、そんな村の様子を数十年にわたって描いていることなどに、「ホテル・ニューハンプシャー」との共通性を感じたりもしましたが、見終わった印象はまた違う。どちらも「生きていくエネルギー」を感じる点では同じかもしれないですが。あと、「よそ者がその村にあたたかいエネルギーを与えていく」という物語には、「バベットの晩餐会」「バグダッド・カフェ」との共通点も感じました。(2003.11.8)

シャロウ・グレイブ
ご紹介くださった方 みえさん
ご紹介コメント
よしてるの感想 [物語]
男性二人女性一人が共同で部屋をシェアしているスコットランドの借家。ある日、そこに一人の男が加わった。しかしその男は、突然大金を残したまま死んでしまった。その後の三人は・・・

[感想]
物語を、大仰なサスペンスチックにではなくあくまで淡々と描いています。しかし、その押さえたトーンの中から映し出される三人の心の変遷や緊張感はなかなかに鋭いです。その上、屋根裏に刺す光などいい意味で現実感のない映像もあって、平板な印象で終わらせない力をもった作品でした。(2003.2.9)

スリーパーズ
ご紹介くださった方 Miwa M.さん
ご紹介コメント
よしてるの感想 [物語]
60年代初頭、アメリカ。下町の不良少年たちはふとしたきっかけで人に大けがをさせてしまい、少年刑務所に入れられる。そこで大きな心の傷を負う。

約15年後、元少年たちはそれぞれの道を歩んでいた。そんな中、あの刑務所の元所員に出会った彼らは・・・

[感想]
青春もの、刑務所もの、法廷もの、同窓会ものと、いろんな映画の要素を詰め込み、ロバート・デ・ニーロ、ダスティン・ホフマン、ケヴィン・ベーコン、ブラット・ピットなど有名俳優を数多く起用した意欲作。たしかにいろいろあって退屈しませんでしたし、ロバート・デ・ニーロの存在感とケヴィン・ベーコンの憎々しさはさすがでした。でもちょっと消化不良のような気がしたのも事実。特に、少年時代と大人時代の配分比率に少し疑問を感じました。もう少し大人時代に重点を置いてもよかったかな。なお、個人的に一番好きなのはラスト一歩手前の「同窓会」シーン。フォーシーズンズが聴きたくなりました。(2002.12)

バベットの晩餐会
ご紹介くださった方 みずほさん
ご紹介コメント
よしてるの感想 [物語]
19世紀後半、老姉妹二人が住むデンマークの寒村。そこでは、二人の父が創始したキリスト教の一派への信仰が第一義となっていた。そんな中、フランスからやってきた女中のバベットが、あることをきっかけに晩餐会を催すことになるが・・・

[感想]
味覚、というより人間の感覚のもたらす力が、シンプルにそして力強く表現されている作品。村の寒々とした風景と次第にあたたかさを醸し出す晩餐会の様子が見事な対比を見せています。どちらも静かという点では同じですが、その生命力のコントラストがはっきり現れているのです。

ある老人の口癖が、晩餐会の前と後で全く意味が違っているところが、この映画の主題を表しているような気がしました。ストーリーは比較的平板で単純ですが、それが欠点になっていませんでした。(2002.12)

サクリファイス
ご紹介くださった方 Rikoさん
ご紹介コメント 人間の存在とは何か、人生とは何かということが理屈ではなく映像や情感で訴えてきて、深く心に染みる映画です・・・。映像と音楽がともかく美しいですよ〜。
よしてるの感想 [物語]
80年代半ば、初老の文芸評論家である主人公は誕生日を迎える。おだやかなその生活の中、全面核戦争勃発のニュースが飛び込んでくる。世界を破滅から免れさせるためなら何でもすると祈った彼は・・・

[感想]
ひたすら続く主人公のモノローグ。冗長の一歩手前までひっぱる各々のシーン。退屈で、眠気を誘うそうなこの作品を鮮やかなものにしているのは、Rikoさんのおっしゃるように、その映像と音楽、特に色彩だと感じました。冒頭の緑。静謐なモノクローム。ラストの炎。オープニングとエンディングのバッハ。この作品を見終わって心に残ったのはそれらの静かな鮮やかさでした。(2002.9.15)

ベルリン・天使の詩
ご紹介くださった方 Rikoさん
ご紹介コメント タルコフスキーに比べて少々理屈っぽいところがあるが、やはり美しい映画。
 人間というものについて深く考えさせられて、それでいて心がフワッと軽くなる、そんな気分でした。
よしてるの感想 [物語] 東西ドイツ統一前のベルリン。人々の生活を眺める天使(外見は普通のおじさん)の一人が、空中ブランコ乗りの女性に恋をして・・・

[感想]
天使には、人々が頭の中で考えていることがわかります。それが音声となって我々にも聞こえる。だから、この映画では「独り言」がどんどん羅列されていきます。それを聞いているうちに、まるで詩集を眺めているような感覚に陥りました。モノクロームの画面と相まって、他の映画にはない独特の静けさと「言葉の力」を感じさせてくれました。

あと、個人的には、劇中に登場するニック・ケイヴにやられました。静かな画面の中で、強烈な存在感を醸し出しています。 (2002.10.6)

ボンベイ
ご紹介くださった方 Yasuto F.さん
ご紹介コメント 恋愛andシリアス(ヒンドゥーとイスラムの宗教対立等)が織り込まれた非常にgoodな作品です。女優さんも非常に美しく、また使用されている音楽も(レコ芸の様にうまく評論できませんが)オリエンタルな面と洗練された面がないまぜになっており、心に残るものです。映画をみた帰りに即サントラCDを心斎橋タワーレコードにて買いました。僕の乏しい映画鑑賞の経験からするとベスト3に入る作品だと思います。ちなみにあとの2つは「アマデウス」と「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」次点で「つきせぬ思い」です。
よしてるの感想 「アマデウス」も「マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ」も大好きな映画ということもあり、観るのを楽しみにしつつやっとこの作品を観ました。

[物語]
ヒンズー教徒の男性とイスラム教徒の女性が恋に落ちる。両家は互いに猛反対するが、男女は駆け落ちを決行。子供も生まれしばらくたったとき、両家の間に理解が生じ始めるが・・・

[感想]
インド映画「ムトゥ 踊るマハラジャ」でも感じたストレートさがこの作品でも際だっています。「ムトゥ」は娯楽に徹していますが、こちらは宗教対立の持つ無意味さを変に複雑化させることなく見せつけてくれます。制作者が何を訴えたいのかがものすごくよくわかる映画、というわけです。

とはいっても生真面目なだけの映画ではなく、男女が恋に落ち家庭を作るときの様子はミュージカル仕立てで喜びいっぱいに描いていましたし、後半の宗教対立から起こる暴動の様子は悲惨ながらもその緊迫感には息を呑みました。Yasutoさんのおっしゃるとおり、音楽も印象的。西洋音楽とインド音楽のミックス具合がとてもいい塩梅で、盛り上げ効果抜群でした。

映画として楽しめながらも、インド国内にもやはり宗教による対立は根強くあるんだということに気づかせ、またその無意味さを改めて感じさせる力強い作品と言えると思います。ちなみに、描かれている暴動は実際に起こったものをモデルにしているそうです。(2002.8.18)

トラフィック
ご紹介くださった方 遙香さん
ご紹介コメント
よしてるの感想 [物語]
メキシコの警官、アメリカの麻薬対策本部長とその娘、そしてとある富豪の妻。物語が進むにつれ、それぞれの世界と「麻薬戦争」との関わりが明らかになっていく・・・

[感想]
麻薬にまつわる抗争や悲劇を描いた映画は数多いですが、この作品はそういった物語を「描き方」で魅せ、ありきたりにさせないことに成功していると思います。一件何の関係もなさそうなそれぞれの世界を別々のカラーフィルターを通して見せつつ、徐々に絡ませあい、緊迫感を盛り上げていっています。そして、世の中そう甘くはないと思わせる「現実性」と、映画らしい「希望」を微妙なバランスで両立させたエンディング。監督の技が冴えていると感じました。 (2002.8.1)

スティング
ご紹介くださった方 マーちゃんさん
ご紹介コメント 子供の頃から映画は好きでよく観ました。
お勧めは沢山ありますが、一押しはこれ。
     「スティング」
ポールニュウマン・ロバートレッドフォード主演
おもしろいですよ。
よしてるの感想 [あらすじ]
1930年代のアメリカ。詐欺師二人が金をだまし取るが、その金はギャング組織のものだった。組織は見せしめに詐欺師の一人を殺す。もう一人は復讐のために仲間を集め、組織のボスに対し大ばくちを打つが、警察の手も迫り・・・

[感想]
人を騙したり自分が騙されたりして楽しく思うことなんてそんなにないと思うのですが、この映画は違いました。最初から最後まで、観客を「騙す痛快さ」と「騙される愉快さ」の両方で揺さぶり続けて楽しませてくれました。ストーリー、テンポ、役者、音楽のどれもが揃っていて、ほんとうに「面白かった」といい気分で見終わった作品です。とにかく、騙されることに身をゆだねて観るべき作品だと思います。(2002.7.14)

奇跡の海
ご紹介くださった方 Miwa M.さん
ご紹介コメント 賛否がはっきり別れるので、意見を聞きたいとのことです。
よしてるの感想 ストーリー:厳格で閉鎖的な教会が人々の心を支配するスコットランドの村で、女性とよそ者の男が結婚。男は事故で半身不随になる。その後男は、妻に他の男と関係しその様子を語ってきかせるように願う・・・・

感想:スコットランドの曇天と田舎の人々の冷たさの中で、主人公の女性の一見不可解なほどのひたむきさが熱くも悲しくも感じられる重い映画、と思って見ていましたが、ラストで、この作品はメルヘンなんだと気づきました。無私の愛について考えさせられる作品です。
惜しむらくは、各章のあたまに流れる音楽。ロックは似合わない。(2000.2)

冒険者たち
ご紹介くださった方 JOSHさん
ご紹介コメント
よしてるの感想 あたたかく明るい日差し。海中の幻想的な青い世界。幼いころ誰もが持っていたはずの素直な探求心。海原に浮かぶ要塞島・・・全編を通して感じられる美しいイメージの中で、日常を過ごす中で「忘れていたもの」にふと触れることができました。これを小説化しても、この独特の世界を再現することはまずできない。そう思わせる映画でした。
あの要塞島に、是非行ってみたい。(2000.1)

誰かに見られてる
ご紹介くださった方 なおさん
ご紹介コメント ハラハラドキドキのサスペンス系と哀しいラブ・ストーリー系を織りまぜたリドリー・スコット作品。スティングが歌う主題歌も泣かせます。主演はトム・ベレンジャー@刑事とミミ・ロジャース@大金持ち。これまた映像美にコダわるリドリーくん。この映画のポイントカラーはダーク・ブルーです。
よしてるの感想 「ブレードランナー」「ブラック・レイン」でも感じたリドリー・スコット独特のダークトーンの映像。それがきっと美しい作品なのだろうなと感じました。「きっと」というのは、レンタルビデオの画質ではその美が発揮されきっていなかったからです。特に鏡の中での銃撃なんか、きっと映画館で観たら美しかっただったろうなと思います。
ただ、サスペンスとラブ・ストーリーの部分は未消化のイメージがあり、あまりその世界に入り込むことはできませんでした。監督が映像美に力点をかなり置いている印象でした。(2000.1)

シャイニング
ご紹介くださった方 T-Yazakiさん
ご紹介コメント ホラーと言えば、これしかない。結局一人しか殺されないのにこんなに怖いとは流石、カブリック。安定したシンメトリー構図が実は不安さを描くということに気付かされた作品。
よしてるの感想 ジャック・ニコルソンがまさに鬼気迫っていて凄かった。でも、それに依存しないで、フラッシュバック映像やT-Yazakiさんのおっしゃる構図など映画全体で総合的に恐怖感を創り上げているところがこの作品の本当の凄さではないかと感じました。
結局最も印象に残ったのは、整理された清潔で静かな空間に潜む「恐怖」を実感させられたことかもしれません。

フルメタル・ジャケット
ご紹介くださった方 T-Yazakiさん
ご紹介コメント 戦争映画と言えば、これしかない。人格破壊はこうして教育されるのです。 ご存じカブリック作品。日本語字幕の第一稿は訳し方がおとなしすぎて没 になったのは有名な話。
よしてるの感想 様々な「ギャップ」から感じられる狂気が心を強く揺さぶりました。パイルの、兵学校入学時のとぼけた表情と卒業時教官を撃つ表情。規律の中のスラングの嵐。ヘリコプターから遊び半分でベトナム人を狙撃する兵士。戦場のミッキーマウスマーチ。
キューブリックの「細部へのこだわり」が、「2001年宇宙の旅」や「バリー・リンドン」ほどにはわかりやすく示されているわけではないのですが、観終わった後感じる重み(ある種の満足感)は、やはりキューブリック作品ならではのものでした。

シン・ブルー・ライン
ご紹介くださった方 SACHINEKOさん(ホームページ"CINE VISION+1"はこちらです)
ご紹介コメント あのミスター・ビーンは警察署長。英国のブラック・ユーモアに富んだ楽しいコメディーです。あのミスター・ビーンがしゃべりまくります。英国ファンにはこたえられない一作です。ビデオ屋でも手に入りますのでぜひ。
よしてるの感想 Mr.Beanは、7年前にイギリスで超短期ホームステイ中にホストファミリーと爆笑して観た、想い出のキャラクター。英語が聞き取れなくても問題ない、セリフのほとんどないあのビーンがしゃべりまくるなんて・・・と不思議に思いながら第1巻「女王陛下の誕生日/火事とテロ」を観てみました。
ブラックテイストをちょっと含んだ笑いが、ビーン同様楽しめました。こちらは続き物なので、毎回登場するキャラクターで笑える部分もありますね。
しかしこの作品の持つ、他のコメディにない味わいといえば、やはりその「イギリス風味」ではないかと思います。主人公の警官が女王の誕生日を祝おうと必死になっているところや、「ホームズとワトソンがホモだ!」と言われて真面目に怒るところなど、イギリス人を対象にしたコメディならではのネタが魅力的です。
なお、ポール・マッカートニーのファンとして興味深いセリフもありました。詳しくはこちらへ。

ボスニア
ご紹介くださった方 Tosiaki Y.さん
ご紹介コメント ユーゴ内戦関連映画では、「パーフェクト・サークル」より3倍興味深いそうです。
よしてるの感想 観に行く前は、ユーゴ問題を単にレポートしたり、悲惨さを訴えたりする映画だと思っていました。しかし、それは甘かったです。
まず、映画作品として凝ったつくりになっています。セルビア人とムスリム人の二人の幼なじみを軸に、過去・現在・未来の映像がクロスオーバーする構成をとっているのです。この仕組みは、当初はちょっと理解しにくかったものの、レポートもの映画ではないとわかった上で観ていくと、徐々に慣れてきて、しかもふたりの関係を描き出す上でとても効果的でした。
また、映像・音響の面でも、「血にまみれた手」のモチーフや、ジャーナリストのビデオファインダーからの視点、故郷の歌、セルビア人の攻撃シーンでのロックなどが非常に印象深かったです。
また、監督の、「この映画で私が目指すのは、ボスニアの戦火から遠く離れた安全で文明的な国々の心地よい椅子でぬくぬくと映画を楽しんでいる君たちに惨めな思いをさせることだ」(パンフレットより)というメッセージは、ラストシーン近くの「現在」の病院シーンの看護婦の驚愕と、エンディングのスタッフロールの合間の画面フラッシュで強烈に表現されていました。
唯一残念なのは、この映画を観る5日前に「プライベート・ライアン」を観てしまったことです。そのため、トンネル内での戦闘シーンがどうしてもかすんでしまいました。客観的に観れば、おそらく今までに観た映画の戦闘シーンのかなり上位に位置する出来なのですが・・・・
とにかく、心に刻み込まれる要素を数多く持つ傑作だと感じました。(98.11.7)

昼下がりの情事
ご紹介くださった方 Kuniko H.さん
ご紹介コメント
よしてるの感想 (物語:私立探偵の娘アリアーヌは、父の捜査記録から、大富豪のプレイボーイの命が危険にさらされていることを知り、彼を助けたが・・・・)
ヘップバーンが、当時20代後半とは思えない初々しい魅力をふりまいています。もうそれだけでこの作品は充分印象的なのに、その上さらにストーリーの完成度が非常に高かったものですから、これは私にとって忘れがたい作品となりました。

突然現れた「新聞王ケーン死す」も忘れがたいですけど(^^;(98.8)

フル・モンティ
ご紹介くださった方 Rikoさん
ご紹介コメント ユーモアセンスが抜群だとのことです。
よしてるの感想 (物語:鉄鋼所が閉鎖されたイギリスの街で、失業した労働者たちが、一晩だけの男性ストリップへの出演にむけて奮闘する)
どうせなら何人かの友人と見て笑いたかった映画ですね。ひとりでビデオを見たのですが、ちょっともったいない見方をしたかな、と思いました。
ところでこの作品、観ている間は素直に楽しんでいたのですが、「どうしても「日本での公開時期・舞台・失業問題というテーマ」が共通している「ブラス!」と比較してしまいます。「フル・モンティ」は、Rikoさんがおっしゃるとおり、ユーモアを貫き通しているという点が、「ブラス!」に比べ目立っていました。エンディングを比較してもそうですし、エピソードにしても「ブラス!」ほど深刻なものはなかったですから。
「ブラス!」もお気に入りの作品ですが、「フル・モンティ」のユーモアに裏打ちされた力強さは、「ブラス!」にないストレートな楽しみをもたらしてくれました。(98.10.31)

ピーターズ・フレンズ
ご紹介くださった方 いちご畑さん
ご紹介コメント イギリス映画は芯が通っているという話をしていたとき、ケネス・ブラナー監督がよい作品をつくっているという事でご紹介いただきました。
よしてるの感想 [物語:ピーターとその友人達は、彼の屋敷に集い、10年ぶりの再会を果たすが・・・]
登場人物の個性とそこから産み出されるユーモアがいいですね。10年という時間を、魅力的なものとしても、現実的なものとしても映し出しています。さらに、最後のピーターの告白が、この作品を心に刻みつけてくれました。確かに、イギリス映画らしい「芯」を感じました。
全編に流れるポップソング(特に80's)もこの作品のいい味付けになっています。(98.8.23)

十二夜
ご紹介くださった方 SACHINEKOさん(ホームページ"CINE VISION+1"はこちらです)
ご紹介コメント 最近シェイクスピア劇の映画化は数あれど、純粋に英国人のスタッフ・キャストを集めて作られた映画はただこの1本。
まさに本格のシェイクスピア劇を堪能できます。勿論、とても楽しい映画です。
詳しいことはウチのホームページ上にも書いてあります。ぜひぜひご覧ください。
よしてるの感想 まさにイギリスの香りがいっぱいの映画ですね。芝生の緑・やわらかな明るさの空・地味目な貴族の屋敷などをはじめとして、スクリーンいっぱいに「英国」が広がっていました。
いい意味で「舞台」っぽいのもいいですね。ナレーションやセリフ回しがそれを感じさせます。一歩間違えば仰々しくなるところを、いいバランスで演出していると感じました。
ストーリーも非常に軽妙で楽しかったです。原作を読みたくなりました。
しかし中でも一番魅力的だったのは、キャストのはまり具合でしょうか。ヘレナ・ボナム・カーターは三十路に入っても(撮影時はまだ20代?)キュートなままだし、イモジェン・スタッブズのりりしさ(エンディングでは美しさ)が特に印象的でした。
とにかく、観ている間、ずっとイギリスを感じられて幸せな気分になれる作品でした(98.7.12)。

小人の饗宴
ご紹介くださった方 たけさん
ご紹介コメント フリークス映画で、にわか神聖視に対するアンチ・テーゼ的なところがあるそうです。
よしてるの感想 (物語:「小人症」の人たちが、施設に対し反乱を起こしはじめた・・・・)
登場人物は全員「小人症」の人たち。その人達が施設で陽気に暴れる、それだけの映画です。しかし、そこに見られるストレートなエネルギーと素直な表情が痛快でした。出演者自身が、本当に劇中の役割を楽しんでいるのでしょうね。
また、施設の外で呼び止めた車の中から出てきた人でさえ「小人症」の人だという設定に、製作者のもつフリークスへの執着心を感じました。そんな熱意も、この作品をよりエネルギッシュなものに感じさせてくれます。
そして、全編に流れる老人のかん高い笑い声や、要所要所で流れる「テーマソング」は、最初苦手だったのですが、次第に慣れてきて、この映画の重要なパーツとして感じるようになりました。これらからも、エネルギッシュなイメージを感じ取れましたから (98.6.7)

デッドマン・ウォーキング
ご紹介くださった方 Tomoyuki T.さん
ご紹介コメント
よしてるの感想 物語:執行が迫る死刑囚と尼僧の心の交流を通し、死刑制度についての問いを投げかける。
感想:死刑制度についての関心を呼び起こすというのが制作者のねらいなら、それは大成功していると思います。死刑囚の振るまい・被害者の家族の心情・政治的背景など、尼僧を視点として様々なことがかいま見れる良質のドキュメンタリーのようでした。
スーザン・サランドンが尼さんだなんてちょっとミスキャストかなと思いきや、うまくはまっているし、死刑執行が近づいていくにしたがっての盛り上がりには心が震えました。特に死刑囚の最期の言葉が、この作品のテーマとしてとても明確に示されていて印象深かったです。
ストーリーとは関係ないですが、驚いたのは、死刑執行を被害者の家族が見ることが出来ること。日本との意識の差を感じました。
(98.4.26)

イレイザーヘッド
ご紹介くださった方 JOSHさん
ご紹介コメント 「凄いです。異形の赤ん坊が特に。」
よしてるの感想 [物語:異形の赤ん坊を持った男の苦悩と悪夢]
特に赤ん坊が病気になったときは、ここ数年観た映像で最もショック&ダメージを受けました。
この作品に5年をかけたデヴィッド・リンチ監督の情熱自体が怖ろしいです。

バンデットQ
ご紹介くださった方 Zさん
ご紹介コメント
よしてるの感想 [物語:神の地図を盗んだ盗賊団が、財宝目当てに現代社会の少年と過去の世界&異世界を飛び回る・・・]
さすがテリー・ギリアム。セットの安っぽさ、セリフの端々に見られる悪趣味さ、ストーリーのナンセンス具合、どれも絶妙な加減で本当の悪夢のように演出されていました。
監督(制作者)が言いたかったことは、ラスト間際のケビン少年と神との問答に集約されているのかな。

イル・ポスティーノ
ご紹介くださった方 Tokiwa T.さん
ご紹介コメント
よしてるの感想 郵便配達人の心情とその周辺の描写が心に染みわたりました。本当の意味での「あこがれ」というものを、嫌みなく伝えてくれる作品でした。
ちょっと物足りなかったのが詩人の演技です。カリスマ性が演じきられていないのでは。

コンタクト
ご紹介くださった方 Miwa M.さん、Rikoさん
ご紹介コメント とにかくよかったということで、熱狂的なおすすめをいただきました(Miwa M.さん)。
よしてるの感想 物語:[女性科学者が、夢だった地球外知的生命体に近づこうとするが・・・・]
うーん・・・。これはきっと見る人によって受ける感動が大きく異なる映画なのでしょうね。Miwa M.さんのように、とても強く影響される方もいらっしゃれば、そうでない人もいて、その差が激しいのかもしれません。私はこの映画から特に影響を受けることはなかったです。「コンタクト」シーンや、「宗教と科学の対立と融合」というとても興味深いテーマも描き足りていないように感じました。

クライング・ゲーム
ご紹介くださった方 いちご畑さん
ご紹介コメント アイルランドに関連した映画の中で、ご紹介いただきました。
よしてるの感想 死んだ人質と約束を結んだテロリストと、人質の恋人との関係。
奇妙な恋愛関係の進展も興味深かったですが、それよりも、テロで犠牲になる一般市民の一人一人にもこれだけの人生がある、というメッセージが重く感じられました。
残念だったのは、「必ず驚くシーン」の秘密を先に知ってしまってから見たことです(^^;

トム・ジョーンズの華麗な冒険
ご紹介くださった方 Harue K.さん
ご紹介コメント
よしてるの感想 イギリスの田舎紳士を取り巻く物語。
こういうのをイギリス風ユーモアと言うんでしょうか。映像やストーリーからナレーションまで、独特の皮肉を込めた演出で語られる物語です。よくできた紙芝居を見ているような気分になれました。
見終わった後に知ったのですが、アカデミー賞を取ってるんですね(1963年、作品賞)。いい意味でですが泥臭く、ちょっとB級な雰囲気もあるので、アカデミー賞も懐が広い面もあるんだなあと妙に感心しました。

レザボア・ドッグス
ご紹介くださった方 Toshiaki Y.さん
ご紹介コメント
よしてるの感想 お互いの素性を知らないギャング団の男6人の暴力。
暴力シーンのクールさと、6人の男の個性がぶつかりあうところが独特の感覚で面白いです。オープニングの喫茶店での言い合い・強盗シーン・剃刀を持って曲にあわせて踊る男・ラストシーンなど、ストーリーよりも各々のシーンが断片的に脳に刷り込まれる感じでした。

秘密と嘘
ご紹介くださった方 Toshiaki Y.さん
ご紹介コメント
よしてるの感想 ほんとうの親を捜す女性とふたつの家族のドラマ。
淡いすがすがしさとでも言えばいいのでしょうか、映画を見終わった後は独特の感情が残りました。
人物の描き方も非常にリアリティを感じました(特にシンシア。ああいう人っているよなあと思いながら見てました。)。

ラヂオの時間
ご紹介くださった方 KOMINE Kazuoさん(「みんろうど坑」
ご紹介コメント 「みんろうど坑」の「放置區域」の11.10のコメントをご覧下さい。
よしてるの感想 ラジオドラマ生放送時の舞台裏。
爆笑。映画館でこんなに笑ったのは久しぶり、いや、初めてかもしれません。それでいて、笑いの合間に見せる制作者の切実な本音。よかった〜。監督・脚本の三谷幸喜さんをこの映画で初めて知りましたが、次回作がとても楽しみに感じられました。



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