サブタイトル The Pleasure Garden

持ちよりライブラリ: 本・まんが 著者名「あ〜お」

◇ 赤瀬川源平/学術小説 外骨という人がいた!

■紹介下さった方

じぞうさん

■紹介メッセージ

「スコブル滑稽スコブル痛快。スコブル反骨スコブル頑固。ナンセンスでハレンチでキッチュでおゲレツ、度重なる発禁・入獄にもメゲない天下御免のパンク爺・外骨先生の破壊的ワンダーランドへようこそ! 彼の作品は右脳でお読み下さい」

■管理人の感想

痛めつける敵がいても、思わず
快哉を叫びたくなるパフォーマンスを続ける。その
無駄ともいえる表現にエネルギーをぶつけ続ける。今、宮武外骨に
比べられる「文字の表現者」って、どれくらいいるのでしょうね
!(1998年5月7日)

◇ 芦奈野ひとし/ヨコハマ買い出し紀行

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■ご紹介下さった方

かずおさん

■管理人の感想

このゆったり感。いいですね。ゆっくりと滅びに向かっている世界の物語なのに、悲劇的じゃないところも。普段読むタイプの漫画と全然違う時間の流れ方が好きです。(97年9月29日)

□ 荒木飛呂彦/ジョジョの奇妙な冒険

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■管理人の感想

19世紀イギリス、ある貴族の息子とその貴族に養われた男が、アステカの石仮面を巡って運命の火花を散らせる(第1部)。その後、この二人の運命は、1940年頃のアメリカ〜メキシコ〜イタリア(第2部)、1990年頃の日本〜エジプト(第3部)、1999年の日本(第4部)、2001年のイタリア(第5部)、2011年のアメリカ(第6部)にまで及ぶ。

管理人は、高校1年の時この作品に出会い、その後の「趣味」を相当決定づけられたように思っています。19世紀のイギリス(ここからシャーロック・ホームズに)、ザ・ビートルズ(主人公「ジョジョ」と恋人「エリナ」がザ・ビートルズの曲名から来ている)、バロック(歪んだ)ものへの関心・・・他にも、深層心理にもなにがしかの影響を受けているような気がします。

それほどまでになぜこの作品にのめり込んだのか?当時のジャンプには異色だったその場面設定やストーリー、これもジャンプにありがちな「どんどん敵が強くなる」矛盾を解消した豊富なアイデア、奇妙な構図による独特の絵柄など、いろいろと理由はありますが、最大の理由は、生き残ることへの強い肯定的メッセージと、とにかくその「奇妙」なセンスにあると思います。作中によく出てくる性格異常といっていい悪役が自身の性格に何の疑問も持たず自分のポリシーを貫き通すところなどに、私はいいしれない歪んだ魅力を感じてしまいます。

そんな中、世の中で「普通に」尊いものとされている友情や正義などもきっちり描いているこの異色作。最初に読んだときから並々ならぬ衝撃を受けたので、連載第1回のジャンプは今も大事にとってあります。

◇ 伊集院静/あの子のカーネーション

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■ご紹介下さった方

みちおさん

■紹介メッセージ

短編エッセイが集まっている作品。
著者のなんでもない日常生活や著者を取り巻く人々のお話なんですが、それぞれのエッセイの最後に独特のオチがついている。
こういう本を読むと、ぼくらが日常生活で見逃していたり、当たり前だと思うことが、実はもっと深い意味があるのだと感じさせられる作品でした。とても、身近で読みやすいものです。

■管理人の感想

この作品で語られる多くのものが、個人的には全く興味がない(または嫌い)なものでした。例えば野球など。にもかかわらず、それらについての文章に、ほんのりしたあたたかさが感じられました。そして、Michio S.さんがおっしゃるように、自分の日常生活で当たり前に感じていた事柄にもそのあたたかさを感じるようになったのです。そのあたたかさを味わうために、私はこの作品をこれからも何度か読み返すことでしょう。

◇ 井上靖/天平の甍

■ご紹介下さった方

さとこさん

■紹介メッセージ

(たまたま旅行中の飛行機で隣になったとき、本の話になりこの作品を紹介していただきました)

■管理人の感想

[物語]
遣唐使の僧が、異国での数十年の後、鑑真和上を連れ帰国するまでの各々の生き方を描く。

[感想]
鑑真よりも普照(僧)よりも誰よりも、業行(僧)に目がいきます。数十年という時間は、人間にとってどんな意味を持つのでしょうか。個人にとっては重大な「業績」も、歴史から見れば塵芥にすぎない、しかしそれでも人は取り組むべきことを持つのか?という問いを、物語だけでなく文体などすべての要素を持って語りかけてくる。圧巻です。

□ 小熊英二/<日本人>の境界

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■管理人の感想

明治時代から1960年代に至るまで、「日本人」の定義がどのように変遷していったかを膨大な資料とその分析により明らかにしていく大著。

小熊英二を知ったのは、村上龍が自身のメールマガジンでこの作品と前作「単一民族神話の起源」を激賞したとき。どんなものかと手に取った前作で唸らされ、本作で圧倒されました。

これだけの資料を集め的確に分析しているので、相当説得力のある「事実」が提示されています。そのこともすごいのですが、私が小熊氏の作品を素晴らしいと思うのは、そういった資料を通じてその時代、あるいは資料の作者の「声が」聞こえてくるかのように読ませてくれるところです。引用された文章が息づいて読めるのです。しかもそこから明らかにされる内容が「へえ」の連続(私にとってはそうでした)。要するに面白い。

その上、大著にもかかわらず、内容がスムーズに頭に入り理解できる。簡潔で的を射た文章と構成によるのだと思いますが、ここのところも素晴らしい。読みやすくて面白くためになるという、ノンフィクションの見本のような作品だと感じました。

一方で、結論が非常にシンプルなので物足りなさを覚える方もいらっしゃると思います。私も最初そう感じていました。しかし、この作品で明らかにされる「日本」の方針の非一貫性を目の当たりにすれば、歴史や現状をこれまでと違う目で見るきっかけになるように思います。それは、短絡的でしっくりと納得できないような結論よりも、より強い意義を読者に投げかける力を持っていると思うのです。

小熊氏のその他の著作も非常に面白いのですが(特に「インド日記」は別の側面から著者の考え方や人となりもわかり興味深い)、テーマが個人的に関心のある分野とどんぴしゃだったためこの作品を挙げました。

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